Saint Crispin’s (サンクリスピン)ホールカット

革靴に興味を持つようになってからずっと憧れていたサンクリスピンの靴。

見た目に惹かれたところが大きかったですが、足を入れてみて更にその魅力に驚かされています。

ありがたいことに昇格が決まったため、その記念にオーダーしました。

自分の理想をとことん詰めてもらって作っていただきました。

個人的な嗜好大きく出る靴ですが、早速レビューしていきたいと思います。

目次

どんなブランド?

まず、このサンクリスピンというブランドですが、本拠地はオーストリアのウィーンにあり、ルーマニアの工房で靴を作られています。

ブランドの始まりは1985年にマイケル・ローリック氏が友人のためにハンドメイドの靴を作ったことがきっかけのようです。

そして、「サンクリスピン」という名前で正式なスタートを切ったのは1992年の時です。

全くもって余談ではございますが、私も1992年生まれで同い年のこのブランドに勝手に思入れを感じています。

オーダー形式はMTOでの注文となり、凄まじい数のモデルがあります。

現在、私の知る限りでの日本での取り扱いは下記のお店です。

  • BRYCELAND’S & CO
  • STRASBURGO
  • ISETAN (新宿)
  • AZALEA
  • RING JACKET

※2020年6月現在

私は原宿にあるBRYCELAND’S & CO(ブライスランズ)でオーダーができると情報を聞いたのでこちらでオーダーをしました。

オーダーした靴はこれ

ホールカット
ダークオリーブ
クラストカーフ
サイズ・ウィズ8E
ソールシングルソール(6mm)+トゥスチール
備品シューツリー、シューバッグ、予備靴ひも
価格¥231,000- (シューツリー込み)

私がオーダーした時に伝えたことは下記の通りです。

  • ホールカット
  • クラストカーフ
  • アッパーは限りなく黒に近い緑色
  • ソールはオールブラック
  • シームを靴の内側にずらす

※後ほど確認したところシームが内側に入るのはデフォルトのようで、後ろにつけることもできるそうです。

まさに期待通りの靴が届いて興奮しました。

オーダー時はサイズ感が若干不安でしたが、ウィズをも最細のEにしたことで解決しました。

また、サンクリスピンのホールカットには2種類あり、私がオーダーしたシームありのモデルとシームレス(Mod 600 Real Holecut)があります。

後者のモデルは洗練されていてとても美しいですが、価格が+約10万に加えて納期も6ヶ月ほどかかるそうです。

それに内側にシームがあることで歩行時に靴の内側がチラッと見えた時のアクセントになるんではないかと思ってこちらのモデルにしました。

それでは細かいところを紹介していきます。

ヒール

かかと・ヒール

一見シームレスヒールですが、シームを内側にずらしているので存在はしています。

画像でみると丸みのあるかかとですが、フィット感は抜群に良かったです。

全体的に締め付けはありますが、特に履き口付近をキツく掴まれているような感覚です。

また、ヒールも地面に向かうにつれて細くなっていくテーパードヒールが採用されており、後ろ姿もとても上品に仕上がっています。

ソール

ソール

ソールはブラックに染め上げてトゥスチールが先端を覆う美しい作りですよね。

コバの仕上げもマットなブラックで綺麗に仕上げられています。

まだ着用をほとんどしていませんが、ハンドソーンということもあり、ソールの返りも良さそうです。

また、サンクリスピンのソールといえばウッドネイルの仕上げ。

ブラックに染め上げているので少し見えづらい上に履いている時に誰が見るんだよと言われるかもしれませんが、この仕様は好きなポイントの1つです。

ウッドネイル

サイド

サイド

横から見ると土踏まずのところのえぐれ方が攻めてますよね。

また、甲からトゥにかけてのシルエットはしっかり角度がついてます。

私の持ってる既製靴の多くはこの部分はなだらかになっています。

左:サンクリスピン 右:ヤンコ
共にホールカット

こうして比較すると一目瞭然ですね。

革の表面

マイクロスコープで観察

マイクロスコープで革表面の状態を観察してみました。

新品時にデータが取れたので今後の変化を観察していきたいと思います。

履き心地

足を入れてまず感じるのは、クラシックでゆとりのある見た目に反して土踏まずはこれでもかというほどに攻めているラストを実感します。

少々極端な言い回しですが足が持ち上がりそうです。笑

外観からも踏まずの部分を攻めているのは分かるんですが、まさかここまでとは・・・と言う感じです。笑

そして、先述の通りかかとのつかみも素晴らしいです。

クラストカーフはそれなりに硬さがあると伺っていましたが、気になりませんでした。

強いて言うなら、革自体の厚みはあるので柔らかくて薄い革の靴と比較すると多少硬さを感じるといったところでしょうか。

とはいってもまだ1時間も履いていない状況でのレビューなので今後ある程度履いてから再度評価したいと思います。

シューツリーも面白い

サンクリスピンシューツリー

多くのシューメーカーで外注していることの多いシューツリーですが、サンクリスピンでは自社で作られているそうです。

形も非常に面白く、靴にテンションをかける部分はそのままに木をくり抜いたような形となっていて軽いです。

持ち運びなどにもとても便利そうです。

また、純正というだけあって靴とツリーの間にほとんど隙間がありません。

取り出す時に少し苦労したくらいです。笑

今後の楽しみ

この靴は自分のご褒美で買った一足ですが、とにかくこだわりを詰めた一足です。

シームをずらしたホールカットに好きな色の緑を足した理想型を憧れのシューメーカーで作ることができて本当に嬉しい限りです。

使用しているクラストカーフは色が抜けやすく入りやすいということなので、

今後の手入れ次第で表情をどれだけ変えてくれるか楽しみです。

また、時間をあけてエイジングレコードとして紹介したいと思います。

この靴の経過や他の靴に経年変化記録は下記よりご覧いただけます。

▶︎3ヶ月

▶︎経年変化の記録集

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

1992年11月生まれ。
190cmの大男の細かい趣味のブログ。
2020年より「こだラボ」を執筆し、2021年2月に「Lab.」に名称変更。
趣味は靴磨き・旅行・読書・ゲーム・ボクシング観戦。

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