経年変化を楽しむジャケット
しっかり手入れはするから、普遍的で長く着れる服が欲しい。
そんな想いを込めながら、ZERBINOでオーダーしたのがツイードのジャケット。
ツイードの「味」と言えば、長く着続けることよって醸し出すくたっとした感じ。
昔、古着屋で何年も前に仕立てられたであろうツイードジャケットを購入しようか迷ったが、その重さに断念した。
丈夫な素材であるがゆえにそれもつきものなんだろう。
でも、最近はそのツイード熱が再燃し、重いを超える想いでZERBINOでのオーダーしたのだ。
寒い文言はここまでにして、最高に仕上がったツイードジャケットを紹介したい。
オーダーの概要
まずはオーダーの概要だが、詳細な内容や構想は記事にしているのでこちらを参考にして欲しい。
ジャケット | ラグジュアリーライン(LL) |
生地 | ツイード カーキ色(MOON社) |
裏地 | 総裏 キュプラ(深緑) |
ボタン | 水牛(緑) |
3ボタン段返り | |
オプション | AMF ダブルステッチ(ラペル) |
本切羽 | |
フラワーホール(ハンドステッチ) | |
マニカカミーチャ |
このジャケットの第一印象はどこも攻めていない普通感。
でも、長く着ることを想定しているので、ぱっと見で普遍的なデザインというのは外せないところ。
また、色味も理想系のカーキグリーン。
生地を間近で見てみると様々な色味で溢れているのが面白い。
そして、着用時に驚いたのがその暖かさ。
薄手のニットにこのジャケットにマフラーを装着すれば、真冬でも問題なく着れる(要ヒートテック)。
インナーを調節すれば春先くらいまでは着れることも考えると我ながら、良い生地を選んだと思う。
では、続けて詳細を見ていく。
こだわった仕様
まずは前回のスーツ作成時にも付けてもらったハンドのフラワーホール。
少し浮かび上がるようなこんもりしている。
誰が気づくの?と言われても自己満で付けたと言い張る。
そして、袖も本切羽に。
開けることがほとんどないが、こうしたボタンにも装着脱しやすいようにボタンと生地の間に高さを設けてくれている。
裏地はキュプラの同系色でまとめる。
袖に腕を入れる時の滑りも良い。
続けて、目を凝らしても見えないかもしれないダブルのAMFステッチ。
襟をふんわりと見せるために必要以上に強い力で縫いあわせられていない。
ポケットは適度なカジュアル感の演出を狙ってパッチポケットに。
モノを入れる予定はない。
サイズも大きいパーツなので存在感もある。
ポケットを縁取るダブルのステッチも良い味を出していきそう。
最後は肩のマニカカミーチャに。
ウールよりも厚みのある生地なので、強く波打つようなものではないがここはお気に入りのポイント。
以上が今回のオーダー時にこだわったポイント。
3度目のオーダーということもあって、かなり自分の理想に近い形で仕上げてくれた。
流石のサイジング
ここまでは、ジャケット自体の良さを語ってきたが、大事な自分が着た時にどうなるのか。
ということで早速着てみた。
正面はこのような感じに。
ラペルの主張もちょうど良いサイズに。
袖から出るシャツのカフスもちょうど良い具合に。
背中には横に広がるようなシワがなく、流石のフィッティング。
後ろ姿は絞られたウエストデザインがより主張されている。
そして何より軽い。
正確には重い生地なのに軽く感じる。
着用時の重さを分散するというのは、生活する上での疲労度が思った以上に減る。
ツイードジャケットを検討中の方へ向けた注意
肘付近にシワ
ウールよりも厚手のツイードは腕の屈折時にシワがよりやすい。
まだ丸々1日着ていないので、持続的なシワの残りは現状ないがウールよりは波打ったシワが残るかもしれない。
中に厚手のニットは着れない
これは手にしたジャケットのサイジングに大きく影響する。
私は肩周りをコンパクトでアームホールを狭く作ったので、中に厚手のニット着ると腕や肩付近に窮屈さを感じる。
また、昨今のトレンドではややゆとりをもったサイズ感のニットが多いが、アームホールの狭さからも脇の下の生地にゆとりを持たせたデザインとは相性が悪い。
手入れを忘れずに
ツイードはこの風合いが魅力の1つ。
何も難しい事は必要ないが、着用後や定期的なブラッシングでホコリを掻き出してあげるのは必要なメンテナンス。
私は最近購入したショウジワークスのブラシで日々ケアをしている。
メンテナンス用品にも愛着があると手入れはより一層楽しくなる。
まだまだひよっこのツイードジャケット
待ち望んだツイードジャケットがようやく手元にきたが、まだまだひよっこのツイードジャケット。
新品時のパリッとした感じも嫌いじゃないが、やはり使い込む事で身体に順応した姿というのが理想型であろう。
このジャケットも最高の普段着としてガシガシ着ていきたいと思っている。
普遍的なデザインであるために合わせる服を選ばないというのも使い勝手が良い。
そして、相変わらず良いモノを作り続けてくれるZERBINOには今後も私のワードローブの不足している衣服をオーダーしたいと思う。
私のように細かく仕様を決めなくても、様々な提案をしてもらえるので漠然としたイメージだけでもお伝えすれば親身になってくれるだろう。
※今思えば私も結局スタッフさんの意見を取り入れてばかりだった
ビスポークではないけれど、注文服というのは自分の理想に向けて試行錯誤する体験も魅力の一つ。
私もわずかな経験しかないが、これを味合わないのはシンプルに勿体無いと思う。
今後もどう育っていくかが楽しみな1着ができました。
これから大切に着続けていきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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