ZERBINO オーダーレポート①

自分の身体に合ったカッコ良いスーツを着たい。

オーダーのスーツを購入すれば、これは解決できるのか?

私の答えは否。

私は身長が190cmで体重は62kgのガリガリな体型。

おまけになで肩ということもあり、スーツに限らず身体に合った服を選ぶことにこれまでも苦労してきた。

そんなこともあり、これまで購入したスーツは基本的にはオーダースーツ。

そして、これが身体に合ったベストであり、同時に疲れにくいものなんだろうと思っていた。

スーツは良い生地で自分の体型に合わせて作ってもらえば身体に合った疲れにくいものができる。

この考えは正しいようで正しくなく、他にも様々な因子が絡むことで「自分に合う」ということが決まるのと思う。

オーダースーツと一口に言ってもいくつかの種類があり、ビスポーク以外のものはそのショップの型紙に基づいて作られている。

その設計が身体に合っていなければ着用のしやすさという点で差が出る。

また、着用による疲れやすさというのは腕まわりの動かしやすさなどが判断材料になるが、ここにも作り手の違いが出てくるわけだ・・・

前置きが長くなったが、2020年5月にZERBINOでオーダーしたスーツをこれまで着てきたスーツとの違いをレビューしていく。

目次

ZERBINOでスーツをオーダー

ZERBINOとは新宿、虎ノ門、銀座に店舗を持つオーダースーツのテーラー。

主に3つのオーダープランには3つのラインナップがある。

  1. Custom Line(CL) ¥42,900〜
  2. Luxury Line(LL) ¥86,900〜
  3. Napoli Made ¥308,000〜

CLでは¥39,000(+tax)〜からでお値段もリーズナブル。

試しに着させてもらうとこれがまた良い。

これまで購入したきたスーツは6〜7万円ほどであったが、こちらの方が肩周りのフィット感は良く感じた。

Custom Line(CL)
出典:https://www.zerbino.info/item/custom.php

一応、LLもジャケットを羽織らせていただくと・・・

ノータイムでLLでオーダーすることに決めた。

価格は¥79,000(+tax) ~とCLよりは高額となるが着た時の軽さに感動すら覚えた。

シルエットも身頃が身体に沿っていて、腕まわりの動かしやすさが快適。

Luxury Line(LL)
出典:https://www.zerbino.info/item/luxury.php

オーダースーツの種類

ZERBINOでオーダーしたスーツをご紹介の前に、まずはオーダースーツ自体の種類についてお示しする。

一般的になりつつあるが一口にオーダースーツと言っても複数の種類がある。

大きく分けると下記の3つに分類される。

  • パターンオーダー
  • イージーオーダー
  • ビスポーク

それぞれ簡単に解説すると・・・

パターンオーダー

既製品から近いサイズを選択して作製。

生地や裏地、ボタンなどは、あらかじめ用意された範囲の中から選択可能で、寸法の修正は限られた箇所のみ。

オーダースーツの中で最も簡易なタイプで納期も短め。

イージーオーダー

採寸用のジャケットやトラウザーズを試着し、それに広範囲な修正・補正を加えた形で作製するオーダースーツ。

型紙は既存のものを使用するが、体型補正もある程度付け加えられる。

生地やボタンなどは店舗が用意した範囲の中から選び、完成までに約1~2カ月程度かかる場合が多い。

ビスポーク

ビスポークと聞くと、自由度が高く要望になんでも対応できるイメージだが、各テーラーの得意なスタイルがあるようだ。

この辺りは靴とも同じなんだろう。

ビスポークという名前の由来は英語のBe Spokenから顧客と作り手とがあれこれと話し合う所から製作する注文服の原型。

体型や好みに完全に対応すべく、細かい採寸を行うとともに型紙をゼロから起こす点が他の注文服との決定的な違い。


また、完成までの納期も上記の2つより遥かに長く、その間にフィット感やデザインを確認する「仮縫い」がある。


生地や他の備品に関しても、テーラーによる違いはあるものの、膨大な種類から選択が可能なケースが多い。「お直し」にも最も柔軟に対応できるようだ。

当然、コストは最も高い。

ゼルビーノでのオーダーはパターンオーダーとHPに記載があるが修正箇所もかなり多い。

オプションも多く用意されてるので、イージーオーダーよりのパターンオーダーといったところでしょうか。

オーダーしたスーツ

ラインLuxury Line(LL)
生地CANONICO S110
値段¥119,900-

生地を好みのものを選んだらこの値段に。

ちなみにこの生地はソラーロと言われる光の当たり方によって色味が変わるもの。

もともとは紫外線から肌を守るために開発された生地で、外側に明るい色で肌に触れる内側には暗い色が出るようにしていたようだ。

現在ではその意味も明確に定義はされていないようだが、縦と横の糸を色を変えて織っているものの総称になっている。

暗い面が表地になります

これまでのスーツとどう違う?

結論から言うと、とにかく着ていて疲れない。

1日働いた後の疲れが全然違う。

特に肩まわりが楽。

腕を動かすことで襟や見頃が浮くことがない。

一日中着ていても肩が凝らないので疲れにくく、着用時はこれまでのスーツよりも軽く感じる。

しかし、驚くことに重さはほとんど変わらないのだ。

なんならこれまでのスーツより重い。

上:ユニバーサルランゲージ (生地:カノニコ)
下:ZERBINO

軽さの正体

この軽さはスーツ自体の重さを肩で分散されてるため軽く感じる仕組みだそうだ。

また、腕まわりの動かしやすさに関してはアームホールに生地をイセ込む量が多くて可動域が広くなっているとのこと。

ご存知の方も多いとは思うが、イセ込みとは平面の布を立体的に形作るための技の1つ。

長いものを短い区間に収まるように調整して縫い付ける手法。

これをジャケットの袖つけに応用すると、狭いアームホールへ長い生地縮ませながら縫い付けるので、腕の動きが襟や身ごろに与える影響が少なくなる。

なかなか言葉でお伝えするのは難しいが、このイセ込む生地が多くなると腕まわりの動きが独立する形になる。

つまり腕を動かした時に襟や見頃がつられて動く範囲が小さくなるのだ。

実際にこれまでの所有していたジャケットと腕をあげた状態で比較すると、肩や脇の下、襟のシワのより方や生地の引っ張られ方に大きく違いが見えると思う。

左:ユニバーサルランゲージ
右:ZERBINO

このように肩にかかる負担を分散し、腕まわりの可動域が広くなることでスーツを着ている時もとても快適になる。

1年着てみて

革やデニムほど姿を変えることはないが、ラペルや細部には雰囲気が出てきたように感じる。

今でも週1〜2回の着用でお気に入りの1着だ。

普段のケアはもっぱらブラッシングのみ。

一度だけ飲み物をこぼしてクリーニングに出したくらいだ。

この1着から沼へ

冒頭でも記載したように身体にあっていて疲れにくいということをスーツに望んでたが欲が出てきた。

現にこのスーツを作ってから、さらに自分のこだわりを詰めたスーツやジャケットをオーダーしている。

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身体に合っているものはその人の魅力を出して最大限にカッコよくしている。

ということではなく、スーツのディテールとしてのカッコよさを求めたい。

すなわちスーツが作業着という概念からこだわった衣服の一つに変わった記念の1着だ。

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この記事を書いた人

1992年11月生まれ。
190cmの大男の細かい趣味のブログ。
2020年より「こだラボ」を執筆し、2021年2月に「Lab.」に名称変更。
趣味は靴磨き・旅行・読書・ゲーム・ボクシング観戦。

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