私は普段営業職として働いています。当然、顧客と直接お会いして話す機会が多い職になりますので、少なからず身なりには気をつけるようにしています。
しかし、意外なことに営業職をしていても、手入れのされていない靴を履いている方も多いように感じます。
靴マニアのような凝ったケアでなくとも靴を磨くことは簡単にでき、見た目の美しさを向上させます。
何より、その靴自体の寿命を伸ばすことにもつながります。
私も靴を大切に扱いその外観を美化することができる『靴磨き』という行為に取り憑かれました。
下記より紹介する靴のお手入れを参考に、1人でも靴を磨くことの素晴らしさを実感いただけたら幸いです。
靴磨きの工程
【靴磨きの工程】
- クリーニング
- 馬毛ブラシで埃落とし
- クリーナーで汚れ落とし
- 保革・補色
- クリームで保革・保湿
- 豚毛ブラシで艶出し・クリーム浸透
- ポリッシュ
- ワックスでベースを作る
- ネル布と少量の水で光らせる
靴磨きの工程は大きく分けると上記のようなステップがあります。
今回紹介するのは太字になっているクリーニング、保革・補色の工程です。
この工程は、慣れれば10分程度で仕上げられます。
見違えるほど綺麗になリますので、実践してみて下さい!
お手入れをする前に
まずは必要なものを提示します。
基本的には道具は揃っていた方が、手入れはしやすいです。。
しかし、全部は揃えられないというあなたにも代用のきくものもありますので、
ご参照ください。
必要な物
- 馬毛ブラシ
- 水性クリーナー
- 乳化性クリーム
- 豚毛ブラシ or 化繊ブラシ
- 布 いらなくなったTシャツなど
あると便利なもの
- シューキーパー
- ペネトレイトブラシ
以上が必要なモノになります。
布以外を全て単品で揃えると、大体 4,000円程になります。
【購入の際に注意】
靴磨き初心者セット
磨く上で必要なものが揃っているということで、初心者には人気なものですが、
長期的に考えると単品で買うことをおすすめします。
理由はブラシが小さいからです。
実は私もこういったセットから靴磨きを始めましたが、ブラシが小さくて扱いにくく、新しいものを買い直しました。
なので、セット品を購入される際には、あなたの持ちやすいブラシのサイズを確認してからご購入することをおすすめします。
靴磨きの道具は一度購入すると、何年と使えるものです。
長期的な面で考えるなら、高いものや安いものという基準よりも、
持ちやすさなどを考慮してストレスなく使えるものを選択しましょう。
磨くとどうなる?
※前回のケアで油性クリーム(油分の多いクリーム)を使用しているため手入れ前の方が光沢があります。
外観の変化
画像からも分かる通り、見た目に変化があります。
- 艶感を増す (油性クリーム使用時は顕著)
- 小傷をマスクする
- 補色する
といった目に見える変化があります。
目に見えない変化
- 手触りが滑らかになる
- 革が柔らかくなる
- 長く履ける
これらの点でも変化があります。
革靴というのは消耗品です。
購入して履き始めた日から劣化は進みますが、手入れ次第で使える期間を長く保つことが可能です。
革靴はこう磨く
ここまでは、革靴を磨く事によるメリットを紹介させていただいたので、
ここからは私の実践している革靴の磨き方を紹介します。
工程は冒頭でも紹介した下記の流れに沿って行います。
- クリーニング
- 馬毛ブラシで埃落とし
- クリーナーで汚れ落とし
- 保革・補色
- クリームで保革・保湿
- 豚毛ブラシで艶出し・クリーム浸透
下準備
まずは靴ひもをほどき、お持ちの方はシューキーパーを入れます。
シューキーパーを入れるのは、履きじわを伸ばすためです。
革靴の劣化はシワから始めるといっても過言ではありません。
シワのを入念にケアするためにもシューキーパーを用いることを推奨します。
靴ひも軽く縛って靴の中に収納します。
埃落とし
続いて、馬毛ブラシを用いて、靴の表面のホコリを払うようにブラッシングします。
全体をさっと払い、手の届かないコバの溝やタン(靴ひもの内側にある部分)の埃も落とします。
水性クリーナーで汚れ落とし
続いて、水性クリーナーを500円玉のサイズほど布に取ります。
一箇所を強く擦りすぎないように靴全体を拭き上げます。
また、靴を拭いている布の面が汚れたら、面を変えて拭くことをお勧めします。
面を変えるタイミングは下記画像くらい色が付着した時を目安にしています。
布に汚れが付かなくなったらクリーニングの工程は完了です。
クリーニング後はこちらになります。
乳化性クリームを塗って保湿
今回使用するのはBriftHのTHE CREAMを用います。
自然な仕上がりが好みで、色味を変えたくない靴に使用しています。
また、ペネトレイトブラシは手で塗るのが苦手な方は使用を検討してみて下さい!
クリームの塗布量は私は画像の分量を2〜3回に分けて塗り込んでいます。
1回で多くの量を取るのではなく、少量を何度かに分けて取ることをおすすめします。
クリームを塗っていくと靴の表面がやや曇ったようになるかと思いますが、気にせず塗って下さい。
特にシワの入りやすいところは乾燥でクラック(ひび割れ)のリスクが高まるので重点的に塗ることをおすすめします。
革靴の状態に応じて、その分量は異なりますが基本的に多くつけすぎてしまった場合には、この後のブラッシングと乾拭きで取り除きますので、そこまで気にしなくても大丈夫です!
ブラッシング
ここからは豚毛ブラシ(化繊ブラシ)で塗布したクリームを革に馴染ませる工程です。
初めてブラッシングをした時に、その艶の出る様に感動したのを今でも覚えています。笑
ここのブラッシングではクリームを革の中に押し込む要領になります。
力を込めてブラッシングして下さい。
あまり強くブラッシングをすると革を傷つけてしまうのではないかと不安になるかも知れませんが、心配いりません。思っているよりも革は丈夫です。
すると、靴がこのような状態になります。
やはりブラッシングすると、艶がでますね!
余分なクリームの拭き取り
最後に余分なクリームの拭き取りになります。
ここでは柔らかい布を使うことを推奨いたします。
クリーナーと同じ布を使う場合には面を変えて、クリーナーが付着しないように拭きましょう。
先ほどの工程で浸透せずに革表面に残ったクリームを拭き取ります。
ここの工程が甘いと、靴がクリームによるべとつきや埃の付着の原因になるので丁寧に仕上げてみて下さい。
仕上がりのイメージとしては表面はさらっとしているのが理想です。
いかがでしょうか?
今回は日頃よりケアをしている靴なので、ドラスティックな違いは見えませんでしたが、これまで手入れをしていなかった靴、色抜けが起こっている靴などではクリームでの手入れでその見た目が大きく変化すると思います。
文章と文字でお伝えすることが難しいですが、手触りが違います。
靴と長く付き合う
今回紹介した内容はあくまで基本的な靴のお手入れです。
毎日やる必要はありませんが、月に1回くらい行なってあげると良いと思います。
乳化性クリームは種類がたくさんありますが、
- 乳化性クリームと表記
- 靴の色と同じ色のクリーム(もしくはニュートラル)
- デリケートクリームの表記がない
以上の条件を満たすものを選ばれると良いと思います。
また、普段のケアは靴を履いた日に、馬毛ブラシでさっさと埃を払ってあげて下さい。
30秒くらいで終わりますので!
あなたの革靴を長く美しく履くためにも、大事にしてあげましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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