揃ってる憧れ
昔から特定のモノが規則的に揃っていると美しさを感じる。
日用品として複数枚必要なタオルやクローゼットのハンガー。
どれも同じモノだけで統一されていると、なんか良いという気持ちなる。
この『なんか良い』の正体は、色や形も散らからずに上品に落ち着いていることだと思う。
そんな統一感への憧れに縛られている私が次にターゲットしたのは、同じ素材・色で揃えられた革小物の所有だ。
機能的側面を考えれば、別に揃えなくても生活には全く支障はない。
それどころか、最近のテクノロジーの発展に伴い、キャッシュレスやあらゆるモノの電子化によって、革小物に収納するモノすら減っている。
そんな質量を失いつつある世の中で、あえてモノを持つのであれば機能面よりも自分の美的感覚の琴線に触れるようなモノを持ちたい。
私の場合であれば、好きな色味で好きな素材で長く使えるもの。
何年か経ったときに、どこか古びている雰囲気がありながら手入れが行き届いている清潔なモノを持ちたい。
そんな想いを胸に、時間をかけて少しづつ集めた革小物がこれだ。
今もこれからも私の生活の中で使い続ける可能性があるキーケース、コインケース、名刺入れを購入した。
PRAREというメーカーのモノで、全て緑のコードバンで作られている。
お世辞にも使い込まれてる様子はなく、まだまだ味のある状態とは言えない。
それでも、小物が同じ素材で作られたモノで揃ってる姿には気分が高揚する。
革小物の色問題
好きな色は緑。
これが最も選択肢を狭める原因となった。
私は緑色が好きで、ジャケットや革靴に万年筆、手帳も緑のものを所有している。
当然のように、革小物も全部緑にしようと企んでおり、扱ってるショップを探すもまあ出てこない。
メーカーによってはコインケースはあるけど名刺入れはないとか、両方ともあるけどそれぞれ色味の違う緑を採用しているなど・・・
希少性ゆえに多少揃っていなくても緑なら良いかなぁという自問自答を繰り返し、購買欲に揺さぶられる。
でも、長く使うモノだから妥協はしないという思いだけで耐えた。
そんな時に有楽町の阪急メンズ館で出合ってしまった。
PRARE GINZAというお初にお目にかかるブランド。
美しい光沢を持つコードバンで色味もドンピシャな緑。
私の欲しかった名刺入れ、コインケース、キーケースも全部ある。
これだ!と思った瞬間だった。
PRARE(プレリー)とは?
PRAREとは主にレザープロダクトを扱うブランド。
プラレ?って読みたくなるけど、正式にはプレリーと言うらしい。
コードバン以外にも、ブライドルレザーやパティーヌモデルといったモノも販売されており、いずれも日本製のようだ。
そして、PRAREには複数のラインが展開されており、PR最高品質の位置づけであるPRARE GINZA、適度なファッショントレンドとカラーリングの楽しさを取り入れたPRAREなどがラインナップされている。
私の所有しているキーケースとコインケースは前者、名刺入れは後者のブランドとなる。
なぜここまで揃えることにこだわっている癖に、名刺入れだけブランドを変えたのか?
これは恥ずかしながら、シンプルに買い間違えたからだ。
しかし、色味の違いもぱっと見でもじっと見でもあまり分からなかった。
というより、母体が同じブランドだとすれば使ってる素材も同じ可能性もある。
それくらいに違いが分からない。
そもそも、目的はブランドを揃えることではなくて、素材と色味を揃えることだったので気にせず解消できた。
手にした小物たち
これらの小物は3つとも同時に購入した訳でなく、半年程かけてキーケース、コインケース、名刺入れの順に手に入れた。
並んだ絵を見ても、キーケースの使用感が最も感じられる。
表面と裏側は異なるレザーでできており、このようになっている。
表面も内側も共に未手入れのまま使っている。
革靴などと異なり、過酷な環境下で扱っているモノでもないので、もう少し傷が目立つようになってきてから手を入れようと考えている。
楽天で買えちゃった。
先述の通り、名刺入れだけはPRAREの違うラインのモノを購入してしまった訳だが、その理由は楽天で購入できてしまったから。
楽天経済圏の住人である私にとって、欲しいモノが楽天に並んでいるというのは、ほとんどの場合でお得に買えることを示す。
名刺入れの購入時が楽天のイベント中というのも後押しになり、『PRARE』『コードバン』『緑』というワードに反応して、反射的にポチったのだ。悪い癖だ。
ただし、コバの有無には違いがあった。
こちらがPRARE GINZAの名刺入れ
一方で、PRAREの名刺入れの縁はこのように仕上げられている。
私の調べた時には、PRARE GINZAは楽天での扱いがなかったが、PRAREで揃えるという人にとっては全てネットで完結できるというのは便利な時代になったと痛感。
神経質にならず、気ままに使う。
探し抜いてようやく出会えた革小物達。
緑のコードバンを求めて探し回ったことを振り返ると、日本製コードバンの革小物という肩書き以上の思い出が詰まっている。
そんな思い出の品は手入れをしながらどう育っていくか楽しみに待つ。
でも、一張羅的な扱いではなく毎日大胆に使用していく。
革小物なら当たり前かもしれないけど・・・
傷が気になってくれば手入れをして、あとは生活の中の流れに身にを任せる。
ある日、ふと振り返った時にすごい良い色味になることを祈って使いたい。
その時は、また記事として紹介したいと思う。
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