誰でも簡単にグラデーション仕上げ

靴の先端にかけて色が濃くなるようなグラデーションがかかった仕上げって素敵ですよね。

グラデーション仕上げ、アンティーク仕上げなんて呼ばれたりします。

そういった加工をされた靴もありますが、ワックスで簡単に出来ます!

プロの方ですと一色のワックスだけで濃淡を付けたり、仕上がりの微調整などが出来るそうです。

まさに職人技ですよね・・・

しかし、プロほどの上がりにならなくても、2種類のワックスを用いることでグラデーションに仕上げることは可能です。

今回は誰でも出来る立体感あるグラデーション仕上げのやり方を紹介していきます。

目次

こんな靴が向いてる

結論からお伝えすると、ブラウン系の靴が最も綺麗に仕上がりやすいです。

また、今回紹介するグラデーション仕上げとは、靴の先端が色濃く、靴ひも側に向かうにつれて色が薄くなる仕上げとします。

なぜ、ブラウン系が向いているのかと言うと、

  • 靴に濃淡をつけるので黒の靴だと変化を感じにくい
  • ブラウン系のワックスは多くの種類が発売されている

アンティーク仕上げなんて言うと、思い浮かべるのはブラウン系の事が多いんじゃないでしょうか?

もちろん他の色でも行うことは可能ですが、よりグラデーションの効果を実感しやすく、種類が豊富なのはブラウン系になります。

グラデーション仕上げはこうやる!

グラデーション仕上げには実は色々な方法がネット上でも言われていますが、私が行なっている方法はワックス2種類と油性クリーム(ニュートラル)の3つを用いる方法です。

【工程】

  1. 靴の先端1~2cmに靴の色よりも濃いワックスを指でのせる
  2. 1の工程でのせたワックスと重ならないように2~3cmほど、靴の色と同じもしくは薄い色のワックスを指でのせる
  3. ワックスが十分に乾いた後にネル布に少量の水と2の工程で使ったワックスを付けて、靴ひも側から先端にかけて磨いていく
  4. ネル布の面を変えて、1の工程で使ったワックスを付けて先端を中心に磨く
  5. 山羊毛ブラシに油性クリーム(ニュートラル)と水をつけて2種類のワックスの境目をぼかすようにブラッシング
  6. ネル布の面を変えて水研ぎ

実際にやってみた

文章だけだと、イメージしにくいところもあると思うので、実際に私の靴で行っていきます。

グラデーション仕上げにするのはダークブラウンのストレートチップを使います。

CARMINA ダークブラウン

この状態はクリームまでの仕上げが終わっている状況です。

用意するもの

左から順に・・・

  • ワックス(ブラック) 靴よりも濃い色
  • ワックス(ブラウン) 靴よりも薄い色
  • 油性クリーム(ニュートラル)
  • 山羊毛ブラシ
  • ネル布

ワックスをのせる

ここは先ほどお示しした工程の1,2にあたるところです。

色の違う2種類のワックスをそれぞれ手でのせていきます。

今回は両ワックスを5回ほど重ねました。

上:ブラックのワックス塗布後
下:ブラウンのワックスを塗布後

ここまででワックスのベースができました。

ネル布で磨く

続けて、工程の3,4に移ります。

ネル布に少量の水とブラウンのワックスをつけて紐側の方から磨いていきます。

この時、先端にのせている黒のワックスのエリアも磨いてしまって大丈夫です!

ある程度光ってきたら、ネルの布の面を変えて、ブラックのワックスを少しづつ使って先端を中心に磨いていきます。

するとこんな感じになりました。

だいぶ光ってきましたね!

ワックスの境目もぼやけてきました。

山羊毛ブラシでブラッシング

ここの工程は2種類のワックスの境目をボカすために行います。

先ほどの画像でもご覧いただいたように、今回は既に良い感じにボカされているので、ここのステップを飛ばしても大丈夫です。

紹介なので一応やっておきましょう!

やり方としては指に油性クリームを米粒一つほど取り、手の甲に伸ばします。

そこに水をつけた山羊毛ブラシで擦り油性クリームをブラシの毛先に薄く付着している状態にします。

それをワックスの境目にブラッシングして境目をぼかします。

水研ぎ

最後にネル布の面を変えて、水のみをつけて水研ぎをします。

ツヤが均一になるように行います。

仕上がりはこんな感じです。

横から見ると・・・

これで完成になります。

グラデーションにすることで、単色のワックスで磨いた時よりも立体感が出ますね!

より引き締まった表情になりました。

もっと濃淡の差を出したい!

今回はダークブラウンの靴に対して、ブラックとブラウンのワックスを用いましたが、もっと濃淡の差を出したいという方は、明るめの茶系の靴で試してみて下さい!

また、ワックスの色の差をつけると更にコントラストが楽しめると思います。

しかし、明るい色の靴に対して極端に色の濃いワックスをのせると、ワックスを塗った時のムラ感などは出ます。

これを均一に仕上げるのはかなり難しいと思います。

逆にムラ感を楽しみたい人には良いかも知れません!

私はダークブラウンの靴で行いましたが、暗めの茶色だとミスしてもそれが分かりにくいです。笑

いつもと違う表情を楽しめる!

今回はグラデーション仕上げの磨き方を紹介しました。

要点をまとめるとこのようになります。

グラデーション仕上げ

  • 茶系の靴が向いている
  • 色の違うワックスを使って濃淡さを作る
  • 色の境目は山羊毛ブラシでボカす
  • グラデーション仕上げは立体感が出る

普段、単色のワックスのみで磨かれているあなたには、ぜひグラデーションに仕上げてお持ちの革靴の表情を変えてみませんか?

また、別の楽しみ方が出来ると思います!

磨くアイテムを変えるだけで、靴の表情を変える事が出来るなんて、まさに革靴の魅力のひとつですね!

是非お試しください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

1992年11月生まれ。
190cmの大男の細かい趣味のブログ。
2020年より「こだラボ」を執筆し、2021年2月に「Lab.」に名称変更。
趣味は靴磨き・旅行・読書・ゲーム・ボクシング観戦。

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