言わずと知れたキング・オブ・シューズ JOHN LOBB(ジョンロブ)。
その創業は1866年。歴史のあるブランドです。
当初はビスポーク(オーダーメイド)靴を専門とする工房だったそうですが、1980年代に既製靴の製作を始めています。
現在はHERMES(エルメス)グループに位置しており、ビスポークはイギリス、既製靴はフランスを拠点としています。
そんなこともあってか、ジョンロブの既製靴は靴好きな人からはロブパリなんて呼ばれたりします。
私もキング・オブ・シューズに憧れを抱き、パリ旅行に行った際に定番モデルの1つであるPhilipⅡを購入しました!
今回は履き始めてから4ヶ月が経ちましたのでレビューしていきます。
どんなモデル?
私の購入したモデルはこちらになります。
公式サイトではDウィズの展開、色もこの色は記載されていませんでした。
店頭では多くの種類があるかも知れません。
モデル | PhilipⅡ |
サイズ | 9 1/2 |
ウィズ | D |
カラー | ライトブラウン |
このPhilipⅡというモデルの特徴をざっくりまとめるとこうなっています。
- プレステージライン
- ラスト7000
- ミュージアムカーフ
プレステージライン
これはジョンロブの中でも、グレードの高いシリーズです。
具体的に異なる点はこちらです。
- ソール(半カラス)
- シームレスヒール(モデルによる)
- ヴェヴェルドウェスト(土踏まずを絞り上げている)
- 木製シューツリー付属
- 金額が高い
デザインに関しては手がかる仕様であったり、シューツリーに付属などの付帯サービスにも優れています。
値段はモデルによって差はあるものの、PhilipⅡは日本で購入すると264,000円です。
まさにハイグレードラインの靴ですね!
ラスト7000
このラスト(木型)はジョンロブの中でも、名作と呼ばれているものの一つであり、PhilipⅡ以外にもCity Ⅱと呼ばれるストレートチップにも用いられています。
セミスクエアトゥのエレガントなラスト8000を、よりシャープで細身のラストに調整したものがラスト7000となります。
ミュージアムカーフ
私のPhilipⅡは色にムラ感のあるミュージアムカーフを用いたモデルとなっています。
通常のオックスフォードカーフも素敵ですが、シンプルなデザインだからこそ革は主張のあるミュージアムカーフを選びました。
4ヶ月履き込むとこうなった!
パッとみると大きな変化はないですね!
しかし、この革靴だけ不思議だったのが、まったく靴擦れしなかったんです。
今まで履いてきた革靴で初めてです。
細かいところをみる前にここまでの履き込み状況を載せます
着用時間 | 101時間 |
手入れ回数 | 4回 |
着用頻度 | 週1回ほど |
購入日 | 2019年10月 |
手入れはミュージアムカーフの色味を活かしたかったので、ニュートラルの乳化性クリームもしくは油性クリームを用いています。
また、購入時期は4ヶ月以上前ですが、トゥスチールの装着の修理などに時間がかかってしまったので、実際に履き始めたのは11月の後半になります。
細部の状況
細かいところを見ていくと、少しづつ変化がありました。
- 履きシワ
- ライニング
- ソール
- 革の表面(マイクロスコープ)
を見ていきます。
履きシワ
歩行時に入る甲への履きシワは思ったより深く入るなぁと思ったのが、正直な感想です。
後ほど紹介しますが、サイズが大きめなのでシワが深く入ったのかなと考察してます。
それでも、これだけアップでみても革自体の美しさを感じます。
今後はこのシワからの色抜けも出てくると思うので、観察しながら色付きのクリームも頃合いをみて入れてみようかなと思っています。
ミュージアムカーフでエイジングが進むとどんな表情になるかとても楽しみです。
ライニング
両足とも同じようにかかとの外側が色抜けしてきました。
ライニングのケアは4ヶ月間の間に一度も行なっていませんでした。
ここは反省です・・・
次のケアで内側にデリケートクリームを塗り込みたいと思います。
ソール
ソールは着用以降に3回ほどソール専用クリームで栄養補給しています。
また、トゥスチールをつけているので、先端の削れはありません。
本当にプレステージラインのソールは美しいです。
さらに見た目だけでなく、履き着心地も最高なんです!
厚みもしっかりあり、上質なソールとなると最初は硬さがあると、イメージしていましたが、全くそんなことはありませんでした。
しなやかでとても歩きやすいです。
今後も定期的にケアをして可能な限り、このソールを楽しみたいと思います。
革の表面(マイクロスコープ)
こちらは購入時の状態を記録していなかったので、今後どう変化をしていくかの記録になります。
履き込むことで、革の状態に変化がある場合には、この観察で変化をキャッチできるのではないかと考えています。
憧れゆえの失敗
鋭いあなたはお察しかも知れませんが、私はこの憧れのPhilipⅡを購入するにあたり重大なミスをしています。
それはサイズミスです。
ジョンロブでのジャストサイズはDウィズ 9です。
しかし、今回購入したのはDウィズ9 1/2です。
普段なら絶対にしないミスをパリの地でやってしまったわけです。
このモデルの他のサイズは売り切れだった上に、当日は厚手の靴下だったのでサイズ感がいつもよりも大きくなっていました。
加えて、慣れない日本語以外でのコミュニケーションで店員さんとサイジングに関する意見をもらえなかったのがミスの要因でした。
この大きいサイズを買ったことによる弊害は
- インソール着用
- シワが深く入る可能性あり
- 足が靴の中で動くことでライニングに擦れ
- 専用のシューツリーはインソールを取らないと入らない
と言ったところでしょうか。
インソールを履き始めの2ヶ月後くらいに付けたのですが、それ以降は靴の中で足が動くことは無くなりました。
しかし、専用のシューツリーはインソールがないことを前提にジャストサイズで作られているので、毎回帰宅後にインソールを取ってからシューツリーを入れるという手間が増えました。
お気に入りの靴が見つかってもサイズだけは妥協してはいけない!
これは声を大にして宣言します。笑
この靴だけ靴擦れをしなかったのはジョンロブの凄さなのか、サイズが大きいからかは謎のままです。笑
今後も乞うご期待
購入時の失敗もありましたが、そのかっこよさは変わりません。
何より、素人ながらも革自体の弾力やパーフォレーションの美しさなどは他の革靴とは一味違うなと感覚レベルで分かります。
素材も作りも超一流であるからこそできる靴だと改めて認識しました。
今後も長く付き合っていきたい一足です。
また、タイミングを見てエイジングレコードとして紹介いたします。
他の靴の経年記録はコチラからどうぞ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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