山羊毛ブラシはどう使う?

目次

必要なモノなのか?

山羊毛ブラシってあると便利だけど、無くても何とかなるよね?

って靴磨きを始めた友人から言われることがある。

しかし、私は日々の革靴ライフを充実させるためには必須なアイテムであると考えている。

たしかに靴磨きにおける一般的なお手入れに必要なのは馬毛と豚毛のブラシがあれば事足りる。

馬毛ブラシはほこり落としに。

豚毛ブラシはクリームを塗り込むために。

では山羊毛は??

結論から言えば、痒いところに手が届き、一段階上の磨きができる。

山羊毛ブラシの特徴

山羊毛ブラシの特徴は他の動物の毛よりとにかく毛が柔らかい。

実物を触るとすぐにその違いが分かると思うが、モノによってはフワフワしてるように感じることすらある。

画像上で比較しても柔らかさというのはなんとなく伝わるだろう。

左から
山羊毛ブラシ(藤本虎)
山羊毛ブラシ(コロニル)
豚毛ブラシ(宮川ブラシ)
化繊ブラシ
馬毛ブラシ(BootBlack × 江戸屋)

よく使用する馬毛や豚毛とアップで比較するとその差は歴然だと思う。

左:馬毛 中央:山羊毛 右:豚毛

山羊毛ブラシが他のブラシよりも柔らかいことは分かったが、これが靴磨きにおいてどんな役に立つのかを解説していく。

どう使う?

私が普段行っている山羊毛ブラシの使い方は下記の3つ。

  • ワックスをならす・ぼかす
  • 鏡面磨きの補修
  • 艶出し

それでは1つずつ見ていきましょう。

ワックスをならす

これは鏡面磨きの過程で用いる方法。

鏡面磨きはワックスを手で塗り込んでベースを作り、ネル布で少量の水とワックスをつけながら磨いていくのがセオリーだ。

ベースを作ってネル布である程度磨いた後に、山羊毛ブラシに1〜2滴の水をつけてブラッシングすることでワックスをきれいにならすことができる。

山羊毛ブラシはその毛先の柔らかさと密度から、ワックスを均一にならすことができる。

しかし、使い込んでいない山羊毛ブラシにら毛先に油分浸透が少ないため、初めて使用する時には鏡面に傷をつけることもあるので注意が必要だ。

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さらに鏡面磨きに慣れてくると光沢にグラデーションをつけるときに山羊毛でブラッシングすることでぼかしを入れてトゥの先端は強く光り、そこから後方に向かうにつれて輝きを抑えていくこともできる。

私自身、これを完全に再現できる技術はないが、以前プロに磨いてもらった時には、その仕上がりの美しさに感動した。

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鏡面磨きの補修

鏡面磨きをした靴を履いて1日経つと、いつの間にかぶつけて擦れた跡とかがあるという経験をした方も多いだろう。

まさに下記の画像のような状態だ。

実はこういったスレもわざわざ鏡面を落としてワックスを塗り直すことなく、補修することができる。

手順

まずは油性クリームのニュートラルを米粒1つくらい手に取る。

もう少し多くてもいいかもしれません。

それを手の甲に伸ばす。

手に伸ばしてここを山羊毛ブラシで擦ってください

ハンドラップでワンプッシュもしくは水を2〜3滴を山羊毛ブラシにつけて、クリームをつけた手の甲を擦る。

これにより山羊毛の毛先に薄く油性クリームをのせることができる。

水をつけて、、

その山羊毛ブラシで曇った鏡面をブラッシングする。

曇っているところをブラッシング

すると曇りが消える。

ブラッシング前の比較画像はこちら。

スレが綺麗に消えてますね!

注意

この方法で可能なのはあくまでスレなどの軽い傷になります。

がっつり割れてしまった鏡面は補修できないのでお気をつけ下さい。

艶出し

山羊毛ブラシはその毛の柔らかさと毛先についた油分でブラッシングすることで、艶を出すことも可能。

私が最もおすすめしたいのは、家を出る直前のブラッシング。

特に使い込んだ山羊毛ブラシになると外出前に全体をブラッシングするだけで艶感が増す。

この話をすると、馬毛ブラシでのブラッシングではいいのでは?と言われることがあるが、山羊毛よりも毛先が硬いので鏡面をのせてる場合には小傷をつけてしまう可能性がある。

また、山羊毛はクリームやワックスといった油分が使うほど馴染んでいくので、ブラッシングによる艶の出方自体はこちらに軍杯が上がるはずだ。

山羊毛は育てるもの

ここまで私の山羊毛の使い方を紹介させていただいたが、山羊毛は使うほどその価値を最大化していくことが理解いただけたと思う。

まさに育てるものという観点では経年変化を愛する方にとっては魅力的なアイテムの一つとなりえるだろう。

そして、育てるということは長く使えるものの方が間違えなく良い。

山羊毛に限らず、靴磨き用のブラシには機械式と手植えのブラシが存在するが、前者は価格が安いが毛自体が抜けやすい

抜け毛の何が問題なのかと言うと、ワックスの上からブラッシングしている時に抜け毛がワックスの中に入ってしまったり、部屋や玄関に抜け毛が多く落ちていたり、、

特に鏡面磨きの途中でワックス内に入ってしまうと、その毛を抜いた時にワックスも剥がれるリスクが伴う。

これは中々心が折れる。

※経験者は語る

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上記の理由から私は手植えの山羊毛ブラシをおすすめするが、長年使った機械式の山羊毛も実は健在だ。

かれこれ2年以上使用しているが今ではほとんど毛が抜けることはない。

手植えのブラシは決して安いものではないので、まずは1つという方は機械式のモノを検討するのが良いだろう。

もちろん、手植えの最高のブラシを使いたいという方はそれも良いだろう。

私は藤本虎の山羊毛ブラシを使っているが、今は各シューケアメーカーとコラボしたものなど、様々な手植えブラシが発売されている。

Amazonや楽天などで購入できるものもあるようなので是非探してみて欲しい。

山羊毛ブラシはこう使う

山羊毛ブラシのおすすめの使い方は大きく3つ。

  • ワックスを均一にならす・ぼかす
  • 油性クリーム(ニュートラル)と併せて鏡面磨きの補修
  • 外出前にブラッシングで艶出し

このように山羊毛ブラシは非常に便利で汎用性も高い。

靴磨きをさらに楽しむためにも是非お気に入りのものを探して見るのはいかがだろうか?

革靴を育てることはもちろんですが、お気に入りのケア道具が育つのも良いものですよ!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 
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この記事を書いた人

1992年11月生まれ。
190cmの大男の細かい趣味のブログ。
2020年より「こだラボ」を執筆し、2021年2月に「Lab.」に名称変更。
趣味は靴磨き・旅行・読書・ゲーム・ボクシング観戦。

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