ISETAN 靴博2022の事前お披露目会に、お招きいただき参加してきました。
今回も気合の入り方が違う。
ものすごい数の別注品から、SAFARIの秘蔵在庫のビンテージシューズをはじめ、今年もコスパという言葉では片付けられないほどの良品低価格のクルーガーも登場。
事前お披露目会ではその一部の紹介であったが、非常に豪華なラインナップであった。
感覚的には3回くらいのイベントを全て集約しているような内容というべきだろうか・・・
全ては紹介しきれないので、独断と偏見で気になったものをピックアップしてご紹介しようと思う。
ISETAN 靴博2022 別注品
なんと今回のイベントでの別注品は総勢40ブランド以上。
ここだけでも見る価値が大いにあるんじゃないかと思う。
まずは別注品の中から5つの靴をご紹介。
①EDWARD GREEN Dover
まずはみんな大好きDover。
今回は808ラストを使用している・
同ラストでは捨て寸が大きめに作られたセミスクエアの形状で、現行のモデルよりも細身に見える。
カジュアルシーンはもちろん、このシルエットならスーツなんかに合わせることもできそうな雰囲気。
良いものを日常遣いするのに適した一足。
ちなみにインソックのロゴは筆記体で昔のモデルを彷彿とさせる。
1990年台後半から2001年まで採用されていたロゴが今回のイベントで特別仕様として復活。
LAST | 808 |
Model | Dover |
Price | 239,800円 |
② STEFANO BEMER シングルモンク
事前お披露目会の中で最も欲しいと思えたのはこの靴。
同社のSラストを使用して、ホーウィンの Arlington Calf を使用しているシングルモンク。
ロシアンモディファイ系の革が好きなこともあり、一目で惹かれた。
ソールも綺麗に仕上げられており、地面につけるのが勿体ないほど。
LAST | S |
Model | シングルモンク ウイングチップ |
Price | 253,000円 |
③ EnzoBonafe ショートサイドゴアブーツ
このブーツ、コードバンです。
これだけシンプルな佇まいに贅沢にもコードバンを全面的に使用してるので、良い皺を見せるにはもってこいのデザイン。
正面から見ると中心には縫い合わせ箇所があるが、ここに負荷がかかるため単層で裂けやすいコードバンはあまり使いたくないのがシューメーカー側のご意見なんだとか。
手仕事が多く技術力のあるBonafeだからこそできた一足だろうか。
Model | ケーリー・グラント(ショートサイドゴアブーツ) |
Construction | マッケイ製法 |
Price | 220,000円 |
④JOHN LOBB デラーノ
モンクとローファーのいいとこどりをしたデザイン。
今年から靴博に参加するキングオブシューズJOHN LOBBの一足。
今までありそうでなかった足し算の組み合わせ。
しかし、シンプルで使いやすそう。
こちらはすでに問い合わせが多数来ているようなので、手に入れたい方はお早めにどうぞ。
Model | デラーノ |
Price | 297,000円 |
⑤ F.LLI Giacometti プレーントゥ
とりあえずこの靴履いておけば何とかなるという汎用性がかなり高い靴。
ミニマリスト思考のある方には強くお勧めしたい一足オーダー。
アッパーには油分を多く含んだユタカーフ、堅牢なノルウィージャンウェルトにラバーソール。
どんな天気のどんな場所でも履いていけそうな組み合わせ。
かといってゴツすぎるわけでもなく、ファッション的にも合わせやすい。
靴選んでる時間がない、とりあえずこれを履いておくだけで形になってしまうユーティリティな1足。
時間が経って考え直してみると、これはかなり良く感じる。。
Construction | ノルヴェージェ製法 |
Price | 121,000円 |
THE MUSEUM OF VINTAGE SHOES
靴博では恒例となっている高円寺の「サファリ」から、希少なヴィンテージシューズが今回も並ぶ。
シルヴァノ・ラッタンジやオールデン、グリーンなどが多くラインナップされている。
事前お披露目会で拝見させていただいたモデルの中で気になったものを2足ご紹介。
①GATTO ビスポークシューズ
この靴の革のクオリティが高すぎる。
作製時期を考えると、ヨーロッパでは今ほど環境に対する政策が緩くて、クロムなどをたくさん使ったなめしができてたのでいわゆる良い革がたくさん生まれてたようだ。
そして、このGATTOというbespoke shoemakerはオーダー時は4足からというルールがあった。
私には縁のない人々が注文を入れていたことが容易に想像がつく。
こうした縁の無かった靴がこうした形で巡り会えるのは、靴博の魅力のひとつだろう。
靴の詳細だが、正直なところ説明不要。
革は素人ながらに見て触っても明らかな”良い”ことが分かるし、ローマのスタイルらしい甲の立ち上がりのも非常に滑らかな曲線で作られている。
サイズが合えば金銭面を無茶してでも手にしたい一足。
Size | 約7.5 |
Price | 24.2万円 |
② Silvano Lattanzi
この靴、分類するのであればホールカットになる。
1枚革に対してスキンステッチを施し、まるで別なデザインのように見せている。
言葉を選ばず表現するなら、技術の無駄遣いとも言える意匠。
しかし、そこに惹かれる。
使用感こそあるものの、エイジングの進み方も非常に上品。
浅草シューメーカー
革靴の街、浅草には多くのシューメーカーが今も存在しており、今回の靴博では8つのブランドが登場し、オーダや販売を行う。
この工房行ってみたかったけど、予約して実際に伺ったら注文入れなきゃいけないかな・・・と思う方にも、まずは気軽に足を運んでいただける機会を作っていただけるようだ。
こういう配慮は個人的にも本当にありがたいと思う・・・
このセクションでは2つのシューメーカーをピックアップする。
①SANTARI
日頃からお世話になってる職人さんがこうしたイベントに出ると嬉しさ反面、オーダーの待ち時間が伸びるんじゃないかと不安になる。笑
ここで代表を務める舘さんは、デザインの要望もかなり自由度高く受け入れていただける上に、フィッティングへのこだわりも半端ない。
ちなみに今も一足オーダー中だが、ありそうでないところを作ってくれている。
実はSANTARIのラインナップには、このような革靴のデザインが多い。
アイレットを少なくしたホールカットは履き口が広くローファーのようにも見える。
はたまた、レイジーマンのシューレースはイミテーションがベースであったが、実際の紐を変更して羽の開も調整できるようにしているなどなど、、、
靴博ではブランド初のレースアップシューズや既製品の販売、パーソナルオーダー会も開催するようなので必見だ。
②The Ruttshoes &Co.
恥ずかしながら、今回のイベントで初めてお伺いするブランドでした。
しかし、話を聞けば聞くほど、そして靴を見れば見るほど魅力的なブランドだと感じる。
こちらは“ The FIVE COUNT(ザ ファイブ カウント)”と呼ばれる取り組みをしており、その名の通りにひと月に5足限定でオーダーができるシステムがある。
ショールームの中に飾られているホーウィン社コードバンを選び、サイズ調整やデザインを選定していく。
このコードバンのここの部分をトゥに!というような細かい指定もできるんだとか。
オーダーする側も体験として面白い。
さらに、シューツリーには使用したコードバンの端剤を使用して、注文日などの刻印までしてくれるサービスもある。
最高の素材を活かした極上体験ができる素敵なブランド、靴博の本会の方では詳しく見てみたいと思う。
ISETAN 靴博 今年も熱い
今回はISETAN靴博 事前お披露目会2022の内容を紹介。
当然ながらほんの一部であって、本イベントではまだまだ多くの内容が企画されている。
昨年2日で完売した最強コスパシューズのKruger & Brent (クルーガーアンドブレント)は今年も健在。
アッパーはデュプイ、ソールはレンデンバッハ(JR)で、バーウィックがグッドイヤーで製作しているにも関わらず、値段は3万円を下回る。
さらに、業界で有名なシューシャイナーの方々も全国から参加。
普段なかなか足を運べないエリアの方々に磨いてもらえる貴重な機会になる。
今年も間違いなく賑わうだろう。
2022年9月21日(水)~10月4日(火)
伊勢丹新宿店 メンズ館1階 プロモーション
伊勢丹新宿店 メンズ館地下1階 紳士靴
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