コスパ最強靴
この記事を書いてる2020年12月、私の周囲ではRAYMAR(レイマー)の革靴を履く人がかなり増えている。
私自身が安くて凝った仕様のある靴が買えると伝え歩いたこともあるが、これまで革靴に関心のなかった人も本格革靴としてエントリーしている。
彼らはこれまで革靴は1万円以下のモノを「仕事で必要だから履く」という意識だったが、「カッコ良いから履く」という思考になったそうだ。
こうした革靴に興味関心を持つ人を確実に増やしているRAYMARだが、私も1年前に展示会で販売されたリジェクト品を購入している。
ここまで安いと品質はどうなの?
と疑いたくなるのは無理もない。
ただ、結論から言えば品質が悪いとは全く思わない。
もちろん、私は革靴の素人なので作りが甘いみたいなところはあまり分からない。
少なくても、この1年間かなりの時間着用したが、問題なく履き続ける事ができている。
今回はRAYMAR ストレートチップを1年履いた記録を紹介したい。
着用期間の概要
着用時間 | 294.5 時間 |
着用回数 | 33回 |
手入れ回数 | 10回 |
履き込み期間 | 1年 |
履きはじめ | 2019年12月15日〜 |
備考 | トゥスチールあり 靴紐交換 |
着用開始3ヶ月ほどは毎週履いていたが、コロナによる自宅待機期間を経たあとは、新しい靴を迎えたこともあって月に3回くらいの頻度となっている。
この靴の手入れに関しては、色なしのニュートラルのクリームのみでケアをするというルールを設けた。
理由はシワや傷の色抜けを自然な感じで楽しみたいからである。
残念ながら、1年間の履き込みではニュートラルでケアし続けたからこうなった!と言えるような外観は見て取れない。
どんな変化があった?
ここからはどんな変化があったかを見ていく。
まずは靴の全体像を見ていただきたい。
シワのシッカリ刻まれているがクラックもなく、いわゆる「良い状態」に育ってきてるんじゃないかと思う。
新品の状態との比較するとその違いは明らかだ。
この頃よりも、じっとりと光っている状態になっている。
ケアを繰り返してきた恩恵だろうか。
ちなみに履き込み3ヶ月時(142時間)は下記のような状態になっている。
1年履き込んだ状態と大きな違いこそないものの、シワの広がりは広くなっているように感じる。
それではここから細かいところにフォーカスしていく。
甲・爪先
まずは甲と爪先。
甲のシワは以前と大きな違いなし。
キャップにも薄らシワが入ってきました。
サイド
靴の内側には、踏まずのところに複数の履きジワ。
外側が綺麗。
サイドポリッシュのつるんとした感じは好み。
かかと
左足にシワが・・・
かかと踏んだつもりはなかったですが・・・
まあこれも味でしょう。
ソール
この価格帯で半カラス仕上げってまあ見ない。
左足(画像右側)は中心部に色が変わっている。
そしてここがやや柔らかくなってきた。
まだソールを変えるほどではないが、定期的に油分入れていかないとそろそろヤバイか。
ライニング
このあたりも支障なし。
外側のくるぶしが当たるところは色がやや抜けている。
たまにデリケートクリームでケアしている。
こんな傷やシミも
ぶつけて完全に潰れた。
スチールがややむき出しになるような形になったが、まだ修理は出さなくても良いだろう。
そしていつの間にかできてたシミ。
最近は屋内に入るたびにアルコール消毒が必要なので溢れてついてしまったか。
余談だが、たまにワンプッシュでとんでもない量のアルコールが出てきて、靴にこぼれるんじゃないかと不安になる経験があるのは私だけだろうか?
同じ時間履いた靴との比較
この靴の履き込みは約300時間ほどになるが、この記事を書いてる時点で大体同じくらいの時間を履いてる靴があるので比較をしてみた。
履き込み時間 | |
J.M.WESTON コインローファー | 329時間 |
RAYMAR ストレートチップ | 294.5時間 |
Saint Crispin’s ホールカット | 279時間 |
画像のように、アッパーにおけるシワの深さなどに大きな違いはない。
細かいところはさておき、J.M.WESTONやSaint Crispin’sといった高級靴と比較をしてもこういった結果になったのだ。
ちなみにRAYMAR同士の比較も過去に記事にしている。
同じ時期に購入したが、かたや週1回、もう一方は計5回しか履いていないモノを比較した。
正直疑いもあった
今回はRAYMARの履き込み1年の記録を紹介した。
購入当初はあまりの安さにどれだけ履けるか不安であったが、なんら問題はない。
むしろ、革製品特有の経年変化というのも徐々に感じられるように育ってきた。
安くても良い靴というのは数を揃えたい人やこれから革靴に興味を持つ人に向けて強くおすすめできるものだ。
ただ、友人に紹介してふと思わされたのは革靴に2〜3万というのが決してとても安いという認識ではないという人もいるということ。
私をはじめ、このブログに足を運んでくれる方はおそらく革靴が好きで趣味の一つである人が多いだろう。
そういった人を除けば、2〜3万の革靴と言えど、特別に安く感じるものではないのだ。
確かに街の靴屋に行けばセメント製法のもっと安い革靴や合皮で作られた靴はいくらでもある。
RAYMARは半カラスのレザーソールやタンナー名まで表記している革を使用していたり、デザインが豊富にあるなど一度革靴にハマった人にとっては安く感じるかもしれない。
でも、世間一般で見れば違うんだよという感覚は忘れてはいけないのかもかもしれない。
とは言え、長く愛用できる良い靴の入門としては私はRAYMARを強く勧めたいと思う。
今後もどんな変化を見せてくれるのか楽しみな一足だ。
にわかに人気を出ているRAYMAR。
このブランドで革靴に関心の増える人がさらに増えるとこの業界も盛り上がりそうですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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