とっておきの靴を普段使いする 〜2足のRAYMARで比較〜

靴磨き
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「とっておき」とは?

初めて高級革靴を手にした時、こんな素敵な靴を手に入れたから大事に履こう!

このような意気込みを持った方は少なくないはず。

こういった靴は何気ない日常ではなく、ここぞという時に着用したくなるものだ。

私も初めて買った高級革靴はなかなか普段使いすることができなかったが、今では「とっておき」の高価な靴ほど頻回に履く。

この「とっておき」という定義は人によって異なるが、多くのケースで「たまに使う良いもの」という認識だろう。

でも私はこの「とっておき」ほど普段使いする。

加えて、所有してる靴のほとんどが、その魅力やストーリーを語れるくらいお気に入りだ。

毎日、とっておきの靴を履くことでなんとも言えない満足感に浸れる。

とは言っても、履いて傷ついたら困る。かっこいい靴だけど今日は別にこれを履くほど身なりに気を使うイベントはない。

そう言った意見もごもっともである。

そして私もかつてはその意見に準ずるような履き方をしていたことがある。

今回は同じ時期に購入した2足の「とっておき」の靴を比較していく。

片方は毎週出番があり、もう一方は友人より借りた靴で、ここぞという時に履いていた革靴だ。

普段使いしていた靴とたまに登場する靴で、履き込みによる変化がどうあったのかを紹介していく。

2足のRAYMARを比べる

今回、比較するのはRAYMARのストレートチップ。

どちらも2019年11月に行われた両国でのRAYMAR展示会で購入したものだ(共にリジェクト品で同じ木型)。

私は週1回ペースでガシガシ履いて、定期的に手入れをしていた。

一方、友人の靴は初めての本格革靴ということもあり、着用することに慎重であった。

2足の情報は下記のようになっている。

A(ライトブラウン)B(ダークブラウン)
購入日2019年11月2019年11月
モデルストレートチップストレートチップ
サイズ8 1/28
トゥスチールありなし
着用回数32回5回
着用時間286.5時間約50時間
ケア月1回程度なし
備考靴紐変更ずみ
A:私の所有靴
B:友人の所有靴

磨く前の比較

まずは友人の靴(以降 Bとする)を受け取った時に若干の形崩れと革の硬さを感じたので、その状態を記しておく。

聞くところによると、着用時間は少ないものの、シューツリーを入れずに保管していたそうだ。

気になったところ① 履き口

革靴は着脱時にどうしても履き口に負担がかかる。

特に今回のような靴ひもを通すパーツが全開しない内羽仕様の靴は、足を入れる時に履き口が広がる可能性がある。

これはおそらくシューツリーを入れておかなかった弊害であろう。

気になったところ② 爪先のあがり

左:A 私の所有靴
右:B 友人の靴

Bの方が爪先が高くなっているのがご覧いただけるであろう。

この原因もシューキーパーで甲のシワを伸ばさず、履きシワがついたままの状態でキープされてしまっている。

わずか5回の着用でもこのようにシルエットに変化は出てくるのは驚きであり、

革製品は正直であると思い知らされる。

改めて、日頃のシューツリーを入れることがいかに重要であるかが分かる。

気になったところ④ 革が硬い

ここは手入れ前ということもあるが、明らかにBの靴の方が硬いのだ。

ただ乾燥して硬くなったというよりも、弾力がかなり強く残ってるように感じる。

おそらくこの後の手入れや履き込みで、油分が十分に行きとどくことや繊維のほぐれによって柔らかさが増すのであろう。

手入れをして比較

今回2足を比較する上で、可能な限り条件をフェアにするためにクリーナーで汚れを落として、色のない(ニュートラル)のオイルとクリームで整えた状態で比べていく。

使用したケアアイテムは使い慣れたこちら。

  • 鏡面落とし THE CLEANER (Aのみ)
  • クリーナー BootBlack 2フェイスローション
  • オイル TAPIR レーダーオイル
  • クリーム THE CREAM(ニュートラル)
  • ソールケア TAPIR レザーソールオイル

 

手入れ後はこのような状態に。

ぱっと見たところでは大きな違いはないが、左(A)の方がやや艶が出ているように感じる。

それではここからは細かいところに注目していく。

つま先・甲

左:B
右:A

つま先の状態には大きな違いはない。

右側のAは着用時間も多く、何度もぶつけた気がするがクリームやワックスで保護していたせいか目立つ傷はない。

しかし、甲の履きシワで見るとAは明らかに深いシワになっている。

ただ、クラック(ひび割れ)になりそうなものはなく、革の状態ももちもちしている。

サイド

続けて、横からの絵になるが、外側からみた姿は甲と同様にシワの深さには違いがあるように見えるが、特段目を見張るような違いはない。

内側を見ると、Aは土踏まずのところに縦横にシワが刻まれている。

これは私の足の問題であることが想定されるが、内側全体をみた時に履いてる感はAの方がある。

ソール

画像で確認する限りではソールの減りはどちらもないが、指で押してみるとAの方は真ん中がやや柔らかい。

あとはたくさん歩いたので、明らかに汚れている・・・

そして意外な発見はソール用のオイルを塗っている時にAの靴はすぐに浸透するのだが、Bには何度か塗ってようやく浸透したのだ。

着用の頻度が少なくとも革の乾燥は進んでいるのかもしれない。

他にも、履くことでレザーソールに凹凸ができてオイルが浸透しやすくなるという点も考えられる。

タン

シューレースの裏側にあるタン。靴の元々の色を確認する時にも使われるようだが、こちらには使い込んだAの方が色の剥げがある。

また、先述した革の硬さもこのタンひとつとっても感じられる。

ライニング・インソール

左:B
右:A
右側汚れてて申し訳ないです・・・

Aは数ヶ月に1度デリケートクリームのケア、アルコールで拭いたりもしていたが汚れがやや目立つ。

また、着用時間が長いことからインソールの沈みもある。

この辺りは履き込みによる違いが一見で分かるだろう。

こんなこともある

コバのつぶれ

長く履くとぶつけたりする機会も当然増える。

小傷なんかは普段のケアでカバーすることができるが、画像のようにコバがつぶれてしまったのは個人で直すのは難しい。

検証の結果

今回の比較で分かったことは以下の通り。

  • 履くほどシワは深くなる
  • 数回の着用でも形崩れのリスクがある
  • 着用の有無を問わず油分や水分は抜ける
  • 馴染むまで革に硬さがある

当たり前だろと言われればそれまでだが、同じブランド、同じ木型、同じ期間を履き込んだ靴を比較することで、具体的な変化があることを確認できた。

中でも私が明らかに違うと感じたのは、革の硬さだ。

RAYMARのストレートチップを履き始めた時に歩くたびにギュギュって音がなっていたのだ。

いつの間にかそんな音はなくなったが、今回靴を貸してくれた友人も同様に音がなるとのこと。

実際にこの2足を摘んでみて、履き込みの少ない靴の方は音がしっかりなっている。

動画に収めたので、是非ともを聞いて欲しい。

8秒動画 
1足目 B
2足目 A

このように履き込みによる違いは、シワが深くなったり小傷ができたりもするが、簡単な手入れを怠らなければ、使用感があるのに綺麗という状態になる。

すなわち、育った革靴というわけだ。

「とっておき」を普段使いに

今回は友人から靴を借りて、自分の「とっておき」の靴を普段使いしたものとたまに履くのでどんな違いがあるのかを検討した。

検証の結果でもあったように、普段使いすることで靴にシワや傷が増えるものの、ほとんどが簡単なケアでなんとかなる。

むしろ、革製品における傷やシワというのは、一種の味と言っても良いだろう。

さらに、あなたの「とっておき」の靴は、所有してる靴の中で最もカッコ良かったり、美しい靴だろう。

せっかくなら普段から「とっておき」を身につけて気分が上がる日常を送るのはいかがだろうか?

履いてはケアをしてを繰り返して、いつの間にか自分色に染まった靴に愛着をさらに感じるなんてこともあるだろう。

今回、靴を貸してくれた友人には綺麗に磨いてお渡ししました。

革靴を少しでも好きになってくれることを込めて、私の中古ですがシューツリーもプレゼントしました。

革靴ですがなかなか履けない気持ちは重々分かります。笑 

履いてケアを繰り返すことで自分だけの1足になるし、ケア自体も簡単でOKです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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