コバのケア

普段行う靴磨きって、アッパー(甲の革)やトゥ、ヒールが中心になりますよね。

面積も大きく、まさに靴の顔とも言われるところのケアは気合が入ります。

靴磨きにハマってから気づいたことなんですが、、

革靴はケアできないところはない。

私はこう思っています。

そんな普段は注目されない部分であるところのケアを何回かに分けて、紹介していきたいと思います。

今日はこの部分のケアです。

青のマーカーが引いてあるのがコバです。

靴のこの付近をコバって呼ばれてますけど、恥ずかしながら私は革靴に関心を持つまで名前すら知りませんでした。笑

このコバとは、靴の土踏まず部分より前方を縁取るよう縫い付けられています。

そして、靴の本体よりも外側にはみ出ているので、靴の外傷から守る働きもあります。車のバンパーに例えられることが多いですね。

上からみてもコバが靴の本体よりも外側についているのが分かりますね

革靴の中にはコバがはみ出ていないもしくは、ないものもあります。

これは製法の違いによるものなんですが、基本的にはグッドイヤーウェルテッド製法という靴にはコバはあります。

製法についてはまた別の記事で紹介しますので、お楽しみに。

このコバが張り出していると外傷からの保護にもつながりますし、靴の雰囲気としても堅牢感が出ると個人的には思ってます。

一方でコバの張り出しのない靴はスタイリッシュでシャープな印象を持ちます。

しかし、靴を守るコバがないのでぶつけた時にアッパーに傷がつきやすいです。

こんな紹介をさせてもらったコバですが、ぶっちゃけたところ地味なパーツですよね。笑

でも、コバが綺麗な靴はいちだんと引き締まって見えるのでぜひケアをしてみて下さい!

目次

コバを手入れするとどうなるか

まずケア後の画像をご覧ください。

上:After 下:Before
左:After 右:Before
左:Before 右:After

コバの手入れをした方が上品に見えますよね。

ではこんな仕上げのするための方法を記載いたします。

手入れタイミング

手入れのタイミングとしては、毎回のケアでやるほどではないと思いますが、数ヶ月に1度は状態を確認してみると良いと思います。

手入れをする目安としては、

✔︎コバの色抜け

✔︎毛羽立ち

✔︎汚れ

といったところです。

普段のブラッシングの中で観察しておくと良い思います。

手入れ方法

それでは手入れ方法の紹介です。

まず、必要なアイテムですがこちらになります。

左上:紙やすり 左下:ワックス 右上:ステインリムーバー 右下:コバインキ
  • ステインリムーバー(クリーナー)
  • 紙やすり (600、1000、1500、2000)
  • コバインキ
  • ワックス

この4つでコバの手入れをしていきます。

※紙やすりは1000番のもの一つでもなんとかなりそうでした。

手順

基本的な手順としては、

  1. コバの汚れを落とし
  2. 紙やすりでならす
  3. コバインキを塗る
  4. ワックスでコーティング

こういった流れになります。

それでは1つづつ見ていきましょう。

コバの汚れ落とし

ステインリムーバーでコバの汚れを拭き取る

まずは写真のように、布にステインリムーバーを取り、コバの汚れを拭き取ります。

持ち主が気づいていない時に汚れていたりするので、丁寧に行うことを推奨します。

紙やすりでならす

コバの毛羽立ちがある場合には平らにするために、紙やすりでならします。

番目の大きいものから順に使っていきましょう。

ここで注意ですが、紙やすりをアッパーにかけないように細心の注意を払って下さい。

言うまでもないですが、アッパーを削ってしまうと面倒なことになります。

600番
1000番
1500番
2000番

一応、各番目の使用後の写真を載せましたが、大きな変化は見えませんね。

しかし、手触りは大きな変化があり、ザラザラしていたものがツルツルになりました。

コバインキを塗る

コバインキ

続いて、コバインキを塗っていきます。

これで補色をしていきます。

使い方は簡単で、フタに塗布用のスポンジがついていますので、そのままコバに添うように塗って下さい。

ここでの注意としては、スポンジからインキが垂れてくることがあるので、フタを開けたらすぐに容器から取り出さずに少し待ちます。容器内でインキを振り払うようにして、垂れなくなったところで取り出して使用します。

また、コバインキは水性なので、アッパーについてもクリーナーで簡単に落とすことができます。むしろついた直後なら布で拭き取ればすぐに取り除けます。

使用の際は下に汚れても良いものを引いておきましょう

私は初めて使うときは手が震えました。笑

慣れるとスムーズにできるようになるはずです!

そして、コバインキを塗り終えた後は乾燥するまで待ちましょう。

5〜10分ほどで触っても手につかないくらいに乾くと思います。

コバインキ塗布後の乾燥中

ワックスでコーティング

最後にワックスのコーティングになります。

先ほども紹介しましたが、コバインキは水性なので、少し濡れただけで落ちてしまいます。

また、コバインキの塗った直後だとややギラつきのある光沢なのでワックスでコーティングすることで水から守り、色味を自然にします。

ちなみにワックスの色はニュートラルかコバと同じ色のものが、自然に仕上がりますのでおすすめです。

ニュートラルのワックスでコーティング

完成したものはこちらです。

綺麗に補色されて綺麗な仕上がりですね!

まとめ

✔︎ コバが綺麗な靴は一段と引き締まって見える

✔︎ コバの手入れは色抜け、毛羽立ち、汚れが気になったら

✔︎ 紙やすりを使うときには細心の注意を

✔︎ 仕上げにワックスを使うことで耐水性と色味を調整できる

いかがだったでしょうか?

今回は普段注目されないコバのケアを紹介しました。

細かいところに手が行き届いていることは、モノを大事にする上で大切なことですし、その心構えが素敵なことですよね。

今後も革靴関連を中心とした内容を紹介していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

両足やりました!!
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この記事を書いた人

1992年11月生まれ。
190cmの大男の細かい趣味のブログ。
2020年より「こだラボ」を執筆し、2021年2月に「Lab.」に名称変更。
趣味は靴磨き・旅行・読書・ゲーム・ボクシング観戦。

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