爪先やかかとに上品な艶を与えるワックス。
磨き続ければ鏡のような面を作る鏡面磨きをはじめ、少し色の濃いワックスを乗せて、焦がしの入ったアンティークのような仕上がりなんてこともできる。
まさにワックスは靴磨きの醍醐味の1つだと思います。
最近では更に多くの色が展開されていて、革靴に合わせた色を細かく選ぶことができます。
ワックス選び1つとっても自由度が高く、自分の好きなようにカスタマイズできることは靴磨きが流行る要因の1つじゃないかと思っています。
そんなワックスの色展開にニュートラルという無色のものがあります。
よく聞くのが、有色のものは重厚に、ニュートラルは透明な膜を張るように光ると聞きます。
しかし、私にはこういう言葉を聞くだけでは、イメージすることができませんでした。
実際に靴の半面で有色とニュートラルなワックスを使い分けて、比較していきたいと思います。
検証方法
今回の検証は色のある有色のワックス、ニュートラルのワックスで磨いた後を見比べた時の状態を可視化することを目的としてます。
比較が分かりやすいように1つの靴の真ん中をセパレートして左側に有色(ネイビー)、右側にニュートラルのワックスで磨いていきます。
使用するワックス
こちらも適切な比較ができるようにニュートラルもネイビーもSaphir Noirのビーズポリッシュワックスを使用します。
磨き方
こちらはセオリー通りにクリームでの手入れを済ませた後にワックスを乗せます。
※今回使用する靴はあらかじめクリームでの手入れを終えた状態にしております。
そして、どちらのワックスも同じ回数を塗って下地を作りました。
ちなみに今回は8回塗り込みました。
ネル布で磨く時に少量取るワックスについてはバイアスがかかってしまいますが、ご愛敬を。笑
これで準備が整いました!!
結果
それではどうなったのかをお示しします!
全然違いがわからない・・・
と思われた方も多い思いますが、角度変えてみるとやはり違いがありました。
これだと少しは違いを感じていただけますかね?笑
※実際に磨いていると差があるように感じましたが、太陽光下でもないのでやや分かりにくくてすみません。
ニュートラルは透明感のある仕上がりで、靴の元々の色を変化させず、透明な艶のある膜を貼ったような仕上がりですね。
一方でネイビーの方は色自体が強調されている光り方になっています。
まさに冒頭にも記載したニュートラルは透明感、有色は重厚感のような光り方ですね!
ワックスの色は仕上がりを見据えて選ぶ
今回ワックスのニュートラルと有色のものを比較して改めて感じたことです。
ニュートラル
靴の元々の色を変えないため、ミュージアムカーフや手染めの革靴などには適していると思いました。
こういった革で無くても、繊細に光仕上がりを求めるのであればニュートラルの方が良いかもしれません。
何より1つ持っていればどんな色の靴にでも使えるので汎用性はかなり高いですね。
有色(今回はネイビー)
こちらはワックスの色も薄く乗るので、革靴の色が抜けてきた場合に使うと、それをマスクする効果も発揮できると思いました。
革靴の色毎に持っておく必要がありますが、ブラックやブラウンなどは使う機会が多句なりそうですね。
検証を終えて
今回は有色とニュートラルのワックスを比較して、その仕上がりを比較しました。
言葉で違いを聞くよりも画像でその違いを見ることができ、私自身すっきりしました。笑
ワックスを使われる際は、仕上がりのイメージに応じてワックスを選ばれることを推奨します!
皆様の靴磨きライフに少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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