ツイードジャケットをオーダー(ZERBINO) 

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素材に惹かれる

「ツイードなんてすぐ着るもんじゃないよ。3年位軒下に干したり雨ざらしにして、くたびれた頃に着るんだよ」

かの有名な白洲次郎さんの名言。

こんな言葉があるように、ツイードには時間をかけて着込むことで馴染んでいく一種の経年変化が楽しめる生地であることから、いつかは1着欲しいと思っていた。

そんな中で、スーツを何度か作っている ZERBINO で良い生地を見つけたため、ジャケットをオーダーすることにした。

ツイードとは?

ツイードとは、羊の毛でできた肉厚で保湿性の高い経年変化も楽しめる生地。

素朴な風合いでありながら、厚みがあって頑丈なため、典型的な秋冬物の生地としてコートやジャケット、カントリーテイストのスーツに使われることが多い。

ツイードは刈り取った後の羊毛を伸ばしたりせずにそのままつむいでいくことでできるものだ。

1つ1つの繊維が短い分、羊毛の使用量は多いため分厚くなり、生地を収縮したりしないので、新品の状態では織り目が分かるのも特徴だ。

そして、生地をよく見てみると、多くの色が混在している。

実は過去に購入を検討していた

上記のようにツイードは長く着ることで育つという感覚味わえるという時点で、経年変化が好きな人間からすると、目をつけてない訳がない。

しかし、買うまでには至らなかったのだ。

当時、大学生の私は古着屋で見つけたツイードジャケットは雰囲気もあって形も綺麗だったので、試着して良い感じなら買おうと購入スイッチが今にも入りそうなところまできていた。

いざ着用してみると重い

そして、肩周りのハマってない感があってなんだかチグハグしているように見えたと記憶している。

そんな経験もあって興味はあるけど、どうせツイードを買うならオーダーでしっかりサイズを合わせて欲しいという想いがあった。

しかも、これまでスーツで劇的な着心地の違いを体験させてくれた ZERBINO なら着心地よく理想のツイードジャケットができるんじゃないかという妄想が溢れ、その場でオーダーに至ったのだ。

オーダーの概要

ジャケットラグジュアリーライン(LL)¥ 75,000-
生地ツイード カーキ色
裏地総裏 キュプラ(深緑)
ボタン水牛(緑)
3ボタン段返り
オプションAMF ダブルステッチ(ラペル)+2,000-
本切羽+3,000-
フラワーホール(ハンドステッチ)+2,000-
マニカカミーチャ アップチャージなし
価格¥ 90,200- (tax in)

サイズ調整

サイズ感は前回作ったスーツのジャケットを参考に、サイズ調整を行ってもらった。

やはりツイードという生地の特性上、着用の時期は寒い時期が中心になると考え、インナーに薄〜中ニットを着てもかさばらない程度のゆとりを持たせることにした。

そのほかは下記のように調整した。

  • ラペル -0.5 cm
  • 袖丈 +0.5 cm
  • 着丈 -1 cm

休日用に使うことを想定しているので、丈も少し短めでラペルの主張も少しだけ抑えた仕様に。

生地

ツイードというと最もポピュラーなのは「ハリスツイード」だろう。

ZERBINO でもハリスツイードの生地が多くストックされていた。

これはほんの一部

そんな中、私が選んだのはイギリスのMOON社で作られた生地だ。

恥ずかしながら、この日に初めて知ったのだが、ハリスツイードツイードと並び、イギリスでツイードを輩出するメーカーとして確固たる地位をもっている。

糸から織りまでを全てを自社生産で行う現在では数少ないメーカーの1つのようだ。

色味はグレーとグリーンの中間のような色。

私自身、好きな色がグリーンということもあってこの色味に一目惚れしたのだ。

そして、今回選択できたハリスツイードの生地との決定的な違いは厚み。

MOONのツイードはライトツイードのようで、ハリスツイードよりも薄くてジャケットに仕立てた時に膨らんで見えないのもありがたい。

防寒性は少し落ちるかもしれないが、薄手の生地にすることで着用できる季節も長くなると考えた。

真冬は頑張って耐えることにする。お洒落は気合い。

ラペル

形状はノッチドラぺルに。

左側のラペルにあるフラワーホールはアップチャージをしてハンドで仕上げてもらう。

スーツをオーダーした時にもこの仕様を選んだが、正直いうと特別目立つことはないと思う。

それでも、少し盛り上がってるのが気に入ったのだ。

また、ラペルのステッチはAMFダブルステッチに。

Canonico,ブレザー
出典:https://www.zerbino.info/blog/2020/10/32899.html

カントリースタイルに染めるならつけない仕様だが、私の普段の装いはカントリー調のものはそこまで多くない。というかほぼない。

なので、ナポリっぽい仕様が欲しくて銀座店スタッフの松田さんにご提案いただいた この仕様を採用することにした。

こういうのは何度か同じところでオーダーすることで好みを分かってプラスにはたらく点だろう。

肩にはギャザー

そして肩にはマニカカミーチャに。

一般的なスーツに用いられるウールよりも厚みがあるので、ギャザーがそこまで目立つようには入らないかもしれないとのこと。

とはいえ、腕まわりの動かしやすさを確保するためにもこの仕様は楽しみの1つ。

腰ポケット

こちらは軽快感出すためにパッチポケットに。

出典:https://www.tailor-kisumoto.com/glossary/160

胸ポケットもパッチポケットにすると、カジュアルすぎるかなぁとよぎり通常のバルカポケットに。

ボタンと裏地

こちらは共に生地の色と揃えて作ることにした。

ZERBINO のLLでは水牛ボタンも標準仕様というのがありがたい。

出来上がりを待つのみ

今回は願望の1つでもあったツイードのジャケットをオーダーした。

おそらく完成後も着用し始めは生地のハリが強く出ていて馴染んでいない状態になるだろう。

ただ、革靴やデニムにも共通することだが、新品の状態はスタートライン。

ここからどんどん変化していくのが楽しみの1つというのは言うまでもない。

また、長く着る上でツイードという素材が丈夫なのはもちろんであるが、仕立ても重要な因子だと思う。

ZERBINO ではジャケットの中に入っている毛芯も獣毛を使用しているので、ジャケットの芯と生地の両方が馴染んでくることが考えられる。

寒い時期にも心強くてちょっとくらい雑に扱ったところで問題ないツイードジャケットが出来上がるのを心待ちにしている。

追記

完成品のレポートはこちら。

▶︎ZERBINO オーダーレポート③(ツイードジャケット)

念願のツイードジャケットをオーダーしました!

重さのある生地こそオーダーで作ることで長く着れる代物になると思います。

経年変化の味わえるジャケット楽しみです。

過去のZERBINOのオーダー

▶︎ZERBINO オーダーレポート①(スーツ)

▶︎ZERBINO オーダーレポート②(スーツ) 

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この記事を書いた人

1992年11月生まれ。
190cmの大男の細かい趣味のブログ。
2020年より「こだラボ」を執筆し、2021年2月に「Lab.」に名称変更。
趣味は靴磨き・旅行・読書・ゲーム・ボクシング観戦。

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